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2026.09.18

第32回 公開講座「国際文化基礎講座」(11月14日開催) 宣教師とラストサムライの軌跡―江戸時代日本と東アジアの視点から


PDF版は<こちら>

日 時 :2026年11月14日(土)13:00~16:30
実施形態:オンライン(Zoomにて開催)
対 象 :どなたでも参加いただけます。
参加料 :無 料
お申込み方法:以下の申し込みフォームから11月10日(火)までにお申し込みください。
 申し込みフォーム https://forms.gle/h96gYDDRUx1i1quM9
 開催日前日までにZoomのURLならびに講義資料についてご案内します。


<プログラム>
2026年11月14日(土)
13:00~  開講式(研究科長より挨拶)
13:05~14:05 講義1
 テーマ:江戸時代初期の宣教師潜入事件とその朝清関係への影響
 講 師:木村 可奈子(東北大学国際文化研究科 准教授)
14:15~15:15 講義2
 テーマ:ジュール・ブリュネは「ラストサムライ」か?--フランスに残された各種史料を中心に--
 講 師:中津 匡哉(東北大学国際文化研究科 講師)
15:30~16:30 ラウンドテーブル
 質疑応答・意見交換の時間です。お気軽にご参加ください。

<国際文化基礎講座とは>
目まぐるしく変動する国際情勢、いまだに混迷を続ける日本経済、21世紀に突入していよいよ抜本的な対応を迫られる環境・資源問題、多様な宗教や文化に起因する国家間・民族間の軋轢など、私たちは、身の回りの様々な問題に直面しています。これらに対処するためには深い洞察力が求められることは、いうまでもありません。
平成5(1993)年に大学院国際文化研究科は、諸外国の言語や文化、国際的な文化の交流の意義やそれに内在する諸問題を深く理解し、高度の専門的な知識を有する研究者や実務者を養成することを目的として設置されました。さらに、平成27(2015)年にはますます加速化するグローバル化に学術的に対応すべく、本研究科は国際文化研究専攻という1専攻のもとに、地域文化研究系、グローバル共生社会研究系、言語総合研究系という3つの教育プログラムの単位を組み込んだ教育研究体制へと改編することになりました。このそれぞれにおいては自文化をも相対化できる深い異文化理解、グローバルな諸問題の解決能力とリーダーシップの養成、高度なコミュニケーション能力の涵養を目指し、その基礎の上により高度な専門的知見と能力を培うことを目標としています。
市民の皆さま・地域の皆さまと問題意識を共有しながら、歴史を紐解きつつ、現代を、そして将来を見据えていきたいと思います。皆さまのご参加を心よりお待ちしております。

講義1
テーマ:江戸時代初期の宣教師潜入事件とその朝清関係への影響

江戸時代にはキリスト教が禁止され、宣教師やキリスト教徒の渡航が厳しく禁じられましたが、日本への潜入を試みる宣教師は後を絶ちませんでした。遠藤周作の小説『沈黙』の主人公ロドリゴのモデルとなったイエズス会宣教師ジュゼッペ・キアラもその一人であり、1643年に潜入を図るも捕えられ、棄教して「岡本三右衛門」と改名し、キリシタン屋敷に幽閉され生涯を終えました。
1642年から1643年にかけて相次いだ宣教師の潜入事件を受け、幕府は諸藩に沿岸警備を徹底させたのみならず、隣国の朝鮮に対しても、不審な船が漂着した際には釜山の倭館を通じて引き渡すよう要請しました。そしてこの要請は、明清交替という激動の渦中にあった朝鮮の対清関係に対し、思いがけない影響を及ぼすことになります。
本講義では、一見すると無関係に思える日本への宣教師潜入事件と朝鮮の対清関係が、明清交替という時代の転換期においていかに関連していたのかを、歴史的背景とともに紐解きます。

講 師:木村 可奈子(東北大学大学院国際文化研究科 アジア・アフリカ研究講座・准教授)
◆専門:東洋史・東アジア国際関係史
◆主要著書・論文:
 ● 木村可奈子『東アジア多国間関係史の研究 十六-十八世紀の国際関係』思文閣出版、2024年。
 ● 木村可奈子「日本のキリスト教禁制による不審船転送要請と朝鮮の対清・対日関係―イエズス会宣教師日本潜入事件とその余波」『史学雑誌』124(1)、2015年。
◆本研究科での担当授業科目:アジア・アフリカ世界システム論Ⅰ・Ⅱ


講義2
テーマ:ジュール・ブリュネは「ラストサムライ」か?--フランスに残された各種史料を中心に--

日本の幕末史に名前が登場する外国人の中に、ジュール・ブリュネ(Jules Brunet)というフランス人士官がいます。彼は、徳川幕府の陸軍近代化を任務として1867年に来日したフランス軍事顧問団の一員ですが、日本の内戦である戊辰戦争に外国人、しかも徳川方として参加したことにより後世にその名を残しています。このブリュネの行動は、歴史小説や映画の題材となり、特に2003年に公開された『ラスト サムライ』は、彼の名を広く世に知らしめました。しかし、この歴史文学的文脈で語られるブリュネの英雄譚は、史実または彼の思想を正確に反映しているのでしょうか。本講義では、フランス防衛省資料館(Service historique de la Défense)に残されている、ブリュネの学歴や軍歴情報、そして彼が日本からフランスに送った書簡などのフランス語史料を手掛かりに、彼の人物像を見つめ直し、戦場において彼が何を考え、日本人たちとどのようなコミュニケーションをとっていたのかを考えます。また同時に、彼を取り巻く日本人たちの証言も活用することで、他者からブリュネに投げかけられた視点も取り入れたいと思います。


講 師:中津 匡哉(東北大学大学院国際文化研究科 ヨーロッパ・アメリカ研究講座・講師)
◆専門:幕末・明治期の日仏交流史
◆主要著書・論文:
 ● « Du mythe à l’histoire : le séjour au Japon de Jules Brunet (janvier 1867-juin 1869) », in Lachaud, François(dir.), D’un empire, l’autre : Premières rencontres entre la France et le Japon au XIXe siècle, Paris, École française d’Extrême-Orient, 2021, pp.201-222. 
 ● 「明治初期ブリュネ問題をめぐって」『仏蘭西学研究』2026、第52号、pp.26-47. 
◆本研究科での担当授業科目:ヨーロッパ歴史文化論I・II


<お問い合わせ先>
東北大学大学院国際文化研究科教務係
〒980-8576 仙台市青葉区川内41番地
E-mail int-kkdk*grp.tohoku.ac.jp (*を@に変換してください。)

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