1. HOME
  2. イベント
  3. その他イベント
  4. 【報告】オンライン講演会&トークセッション「上野千鶴子さんと語ろう:東大祝辞を読んで感じたこと」(2021年2月16日、オンライン開催)

EVENT

イベント

その他イベント

【報告】オンライン講演会&トークセッション「上野千鶴子さんと語ろう:東大祝辞を読んで感じたこと」(2021年2月16日、オンライン開催)

【日時】2021年2月16日(火)13時00分~15時23分
【開催形式】オンライン開催(Zoomウェビナー)
【対象】トークセッション(東北大学の学生)、ギャラリー(東北大学の教職員・学生)
【主催】東北大学大学院国際文化研究科男女共同参画推進委員会
【共催】東北大学男女共同参画推進センター
【トークセッション参加学生】11名
【合計参加者数】96名(トークセッションの参加学生、ギャラリー、関係者を含む)

画面に登場した上野千鶴子先生

スピーチをする上野千鶴子先生

 

 

 

 

 

トークセッション中の様子

トークセッションを終えて

 

 

 

 

2021年2月16日(火)13時00分から15時23分まで、オンライン講演会&トークセッション「上野千鶴子さんと語ろう:東大祝辞を読んで感じたこと」が開催されました。

主催は東北大学大学院国際文化研究科男女共同参画推進委員会、共催は東北大学男女共同参画推進センターでした。

構成としてはまず、上野千鶴子先生よりスピーチ「上野千鶴子が東大祝辞で伝えたかったこと」をいただきました。その後、上野先生と東北大学の学生が語り合う双方向型のトークセッションがメインの企画として実施されました。

トークセッションの参加学生は11名で、学部学生5名、研究生1名、修士課程学生4名、博士課程学生1名でした。所属は、文学部1名・理学部1名・法学部1名・医学部2名、文学研究科1名・工学研究科1名・生命科学研究科1名・国際文化研究科3名でした。参加学生、ギャラリー、関係者を含めて合計参加者数は96名でした。

学生たちはこの日のために、熱意ある質問を用意しました。上野先生は丁寧にそれに応答し、楽しく実りある対話と白熱した議論がおこなわれました。

開会挨拶は順に、高橋大厚東北大学大学院国際文化研究科研究科長・教授、大隅典子東北大学副学長・男女共同参画推進センター長、閉会挨拶は佐野正人東北大学大学院国際文化研究科男女共同参画推進委員会委員長・教授がしてくださいました。司会は妙木忍東北大学大学院国際文化研究科准教授が務めました。

本企画は、2021年2月27日(土)河北新報朝刊19面の女性のページ「+W」欄に記事「フェミニズム考」として掲載されました(「弱者 尊重される社会に」「上野千鶴子さん、東北大生11人と対話」、片山佐和子記者)。国際文化研究科HPにも転載されています。

企画実施後のアンケート(2月19日締切)は11名の学生、ギャラリーの方のうち51名がご回答くださいました。アンケートは、講師の上野千鶴子先生にお届けを完了いたしました。

本企画は、だれもが安心して暮らせる社会、他者への想像力を持てる社会、多様性の尊重される社会を考えるきっかけになることを願い、企画されたものでした。どのような感想をいただけたのか、以下にアンケートの一部を紹介します。

【アンケートの紹介(トークセッション参加学生)】
●「女性学のパイオニアである上野千鶴子さんと直接話すことができるという大変貴重な機会でした。上野先生の柔軟な応答と掘り下げの上手さから自然と話に引き込まれました。女性学のことだけでなく、人生観や社会全体の話も出てきてこれから生きていく上で大変ためになるディスカッションとなり、参加してよかったと心から思いました。」
●「とても勉強になったと同時に、とても元気をもらえました。(略)「強者」「弱者」どちらの立場も経験することで、「どちらにも属することが許されない」という疎外感を感じることもありました。しかし今回のトークセッションで、「どちらの経験もしたことがある者にこそ生み出せるノイズがあるのではないか」と考えました。私なんかが「強者」あるいは「弱者」の代表者のような顔をして自ら声を上げていいのかという罪悪感がずっとあったのですが、何かできることを探していいという勇気をもらえました。」
●「最後に先生が女性に生まれたことを肯定してくださったことがとても心に残りました。自分はまだまだ女性として生まれたことを完全に肯定できずにいたのですが、一部救われるところもありました。本当にありがとうございました。」

【アンケートの紹介(ギャラリー)】
●「限られた時間の中で祝辞のポテンシャルを最大限活かすために、参加する学生を含め、事前準備が入念に行われているイベントであることがよく伝わった。上野先生と学生とのリアルタイムのやりとりを通じて祝辞が伝えたかったことがもう一度言語化された点、上野先生の祝辞が持っている力やメッセージが丹念に掘り起こされた点、それが東北大学を舞台として行われた点で非常に価値のあるイベントだった。(略)このような完成度の高く、参加者の学びや気づきが多いイベントを開催していただいたことに対して感謝を申し上げたい。」
●「大変素晴らしいイベントでした。上野先生の祝辞の表面的な部分ではなく、先生が伝えたかった事を学生の質問を通して深掘りしていくという方法に感銘をうけました。 学生からの質問にフランクながらも導くようにお答えしていく上野先生が大変素晴らしく、対話形式がメインのイベントに初めて参加したのでとても面白かったです。」
●「学生が事前によく質問を練っていたばかりか、上野先生との質の高いディスカッションに感動しました。また、女子学生ばかりではなくて、男子学生が参加していたこと、理系、文系と幅広い分野であったこともよかったと思います。上野先生が若い人をあたたかくエンカレッジしていること、また、学生に考えさせようとしていたのも伝わりました。大成功だったのではないでしょうか。」
●「学生の皆さまとのトークセッションには自分や周りの友人の経験を重ね、我が事のように感じながら拝聴しておりました。学生さん自身のそれぞれの経験から出てくる「本音の言葉」と、上野先生の「優しさから生まれる力強い言葉」とのやりとり、非常に胸を打たれました。美しく貴重な時間でした。」
●「学生さんたちと上野さんとの真剣なやり取りがスリリングな、実り多い討議でした。参加者(学生さんたち)もその他の聴衆も、複雑・不条理極まりない現実に対して委縮する心が徐々に解き放たれるような時間だったと思います。」
●「壁を作ることなく、助けてほしいと言えるように、また、手を差し伸べられるような人になりたいと思います。」

2021年2月27日(土)河北新報朝刊19面   女性のページ「+W」欄 記事「フェミニズム考」(片山佐和子記者)

イベント