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公開講座

第28回 公開講座「国際文化基礎講座」
環境と防災 ――SDGs の達成に向けて――

東北大学大学院国際文化研究科
第28回 公開講座「国際文化基礎講座」
環境と防災 ――SDGs の達成に向けて――
※終了しました


日 時 :2022年11月26日(土)13:00~16:30
実施形態:オンライン(Zoomにて開催)
対 象 :どなたでも参加いただけます。
参加料 :無 料
お申込み方法:以下の申し込みフォームから2022年11月18日(金)までにお申し込みください。
申し込みフォーム

開催日前日までにZoomのURLならびに講義資料のダウンロードについてご案内します。

※紙での資料送付を希望される方は、返信用封筒(角2サイズの封筒のあて名に「送付先住所・氏名」を記載し、250円切手を貼付)を、2022年11月18日(金)までに下記問合せ先宛にお送りください。またその際、封筒の表に赤字で「公開講座資料送付希望」と記載願います。

問合せ先

東北大学大学院国際文化研究科教務係
〒980-8576 仙台市青葉区川内41番地
E-mail int-kkdk*grp.tohoku.ac.jp (*を@に変換してください。)


プログラム

2022年11月26日(土)
13:00~      開講式(研究科長より開講のご挨拶)

13:05~14:05 講義1
テーマ:データを活用した災害リスクに強いまちづくり
講 師:大窪 和明(東北大学国際文化研究科 准教授)

14:15~15:15 講義2
テーマ:「仙台防災枠組」実現への貢献:私たちにできること
講 師:泉 貴子(東北大学災害科学国際研究所 教授)

15:30~16:30 ラウンドテーブル
それぞれのテーマについて、講師を交えて歓談をお楽しみください。


国際文化基礎講座とは
2022年度講義の要旨および講師の紹介
これまでに開催された講座

主催 東北大学大学院国際文化研究科


国際文化基礎講座とは

目まぐるしく変動する国際情勢、いまだに混迷を続ける日本経済、21世紀に突入していよいよ抜本的な対応を迫られる環境・資源問題、多様な宗教や文化に起因する国家間・民族間の軋轢など、私たちは、身の回りの様々な問題に直面しています。これらに対処するためには深い洞察力が求められることは、いうまでもありません。
平成5(1993)年に大学院国際文化研究科は、諸外国の言語や文化、国際的な文化の交流の意義やそれに内在する諸問題を深く理解し、高度の専門的な知識を有する研究者や実務者を養成することを目的として設置されました。さらに、平成27(2015)年にはますます加速化するグローバル化に学術的に対応すべく、本研究科は国際文化研究専攻という1専攻のもとに、地域文化研究系、グローバル共生社会研究系、言語総合研究系という3つの教育プログラムの単位を組み込んだ教育研究体制へと改編することになりました。このそれぞれにおいては自文化をも相対化できる深い異文化理解、グローバルな諸問題の解決能力とリーダーシップの養成、高度なコミュニケーション能力の涵養を目指し、その基礎の上により高度な専門的知見と能力を培うことを目標としています。
市民の皆さま・地域の皆さまと問題意識を共有しながら、歴史を紐解きつつ、現代を、そして将来を見据えていきたいと思います。皆さまのご参加を心よりお待ちしております。


講義の要旨および講師の紹介

講義1

テーマ:データを活用した災害リスクに強いまちづくり

地球規模での気候変動に伴って干ばつや洪水といった気象災害リスクの増大が指摘されています。気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第6次評価報告書でも、将来的にアジアを含む広範な地域での大雨の増加が指摘されており、未来の予測がますます難しくなっているとも言われている中で、気候変動に適応したまちづくりが必要とされています。一方で、近年の情報通信技術の発展によって膨大なデータが蓄積されるようになっており,またデータ処理や予測の技術も著しく進展しています。こうした技術を、未来の不確実性を低減し、災害リスクに強いまちづくりを進めるために、どのように役立てていけばよいでしょうか。
本講座では、数理モデルによる分析を通じて、データを活用した災害リスクに強いまちづくりについて考えてみたいと思います。数理モデルは、複雑な社会を読み解き、未来の予測や、より望ましい意思決定をするための有効な道具となります。こうした数理モデルを、災害リスクの低い土地利用計画などの防災対策に応用した研究例を紹介するとともに、災害に強い未来のまちづくりについて考えていきたいと思います。

講 師:大窪 和明(東北大学大学院国際文化研究科 国際政治経済論講座・准教授)

◆専門:土木計画学

◆主要著書・論文:
Okubo, K., Okumura, M., Understanding Project Performance with Stochastic Interruption, Sustainability 14(5) 2964 2022年
Uchiuzo, T., Nakai, F., Okubo, K., Analyzing Urban Intensification and Disaster Risk Reduction Using the Optimal Land-Use Model Conference Proceedings of 2021 IEEE 10th Global Conference on Consumer Electronics (GCCE) 2021年
Okubo, K., Yu, J., Osanai, S., Serrona K.R.B., Present issues and efforts to integrate sustainable development goals in a local senior high school in Japan: A case study, Journal of Urban Management 10(1) 57-68 2021年
大窪和明, 全邦釘, 重み付き最適分類木の提案と公共施設マネジメントへの適用, 土木学会論文集D3 75(3) 158-171 2019年
大窪和明, 全邦釘, 橋爪謙治, 藤田尚, 道路舗装の劣化速度に関する探索的空間データ分析, 土木学会論文集E1 74(3) I_95-I_103 2018年
伊坂早織, 大窪和明, 災害時における緊急支援物資の最適輸送計画モデルの提案と適用.土木学会論文集D3 75(5) I_259-I_268 2018年

◆本研究科での担当授業科目:
地域の計画と開発,国際政治経済論演習,プロジェクトリスクマネジメントIIなど


講義2

テーマ:「仙台防災枠組」実現への貢献:私たちにできること

地球温暖化などの影響により、近年では災害の発生頻度・規模・発生時期も以前とは異なっています。2015年に仙台で開催された国連世界防災会議において、世界各国が積極的に防災対策に取り組むために、「仙台防災枠組」が参加187か国の代表により採択されました。同年には「持続可能な開発目標(SDGs)」「パリ協定」などの重要な国際的な協定も採択されています。「仙台防災枠組」は「仙台」という都市名がついていますが、特に日本に向けたものではなく、世界各国が2030年までに取り組むべき課題と目標を明記した国際的な枠組です。本講座では、この「仙台防災枠組」に書かれている具体的な優先行動や目標について解説し、私たちがこの枠組に貢献するためには、何かできるのかについて考えたいと思います。また、防災とSDGsや気候変動との関わりについてもお話します。
アジアは自然災害が大変多い地域です。しかしながら、多くの途上国において十分な防災対策がとられているとは言えません。このような国々において「仙台防災枠組」の目標を達成するための課題とは何か、また、日本の自然災害経験や防災の取り組みから、世界に発信できるメッセージについても考えたいと思います。

講 師:泉 貴子(東北大学大学院国際文化研究科 国際環境資源政策論講座(協力教員)・東北大学 災害科学国際研究所・教授)

◆専門:国際防災戦略、国際人道支援、国際協力

◆主要著書・論文:
Izumi, T., Shaw, R. (2022) 「A multi-country comparative analysis of the impact of COVID-19 and natural hazards in India, Japan, the Philippines, and USA」 International Journal of Disaster Risk Reduction. https://doi.org/10.1016/j.ijdrr.2022.102899
Izumi, T., Das, Sangita., Abe, M., Shaw, R. (2022) 「Managing Compound Hazards: Impact of COVID-19 and Cases of Adaptive Governance during the 2020 Kumamoto Flood in Japan」 International Journal of Environmental Research and Public Health. https://doi.org/10.3390/ijerph19031188
Ahn, A., Takikawa, H., Maly, E., Bostrom, A., Kuriyama, S., Matsubara, H., Izumi, T., Torayashiki, T., Imamura, F. (2021) 「Perception of earthquake risks and disaster prevention awareness: A comparison of resident surveys in Sendai, Japan and Seattle, WA, USA」International Journal of Disaster Risk Reduction. https://doi.org/10.1016/j.ijdrr.2021.102624
Izumi, T., Sukhwani, V., Surjan, A., Shaw, R. (2021) 「Managing and responding to pandemics in higher educational institutions: initial learning from COVID-19」International Journal of Disaster Resilience in the Built Environment. Vol. 12 (1), pp.51-66. https://doi.org/10.1108/IJDRBE-06-2020-0054
Izumi, T., Shaw, R., Djalante, R., Ishiwatari, M., Komino, T. (2019) 「Disaster risk reduction and innovations」Progress in Disaster Science. https://doi.org/10.1016/j.pdisas.2019.100033

◆本研究科での担当授業科目:
プロジェクトリスクマネジメントI(英語)、国際環境資源政策論講座演習I・II


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