研究スタッフ紹介
坂巻 康司
フランス象徴主義と近代日本におけるその受容
グローバル共生社会研究系
多文化共生論講座
教授
博士(文学)
― 研究の内容を教えてください。
本来は19世紀フランスの象徴主義文学(マラルメなど)を研究していましたが、現在はその思潮が明治・大正時代の日本にどのように受容され、近代日本文学にどのような影響を与えたのかについて主に研究しています。その他、演劇・映画などのいわゆる表象文化にも深い関心があり、授業でもしばしば取り上げています。
― その研究を始めたきっかけは何ですか。
25年ほど前、フランスの詩人ステファヌ・マラルメ(1842-1898)の詩を初めて読んだ際、そのあまりの難解さに驚嘆しました。以来、その難しさを解き明かしたいという思いから、研究の道に入って行きました。文学に限らず、演劇でも映画でも、謎を突きつけて来るような作品に惹きつけられるようです。
― はじめに研究者を目指そうと思ったきっかけはどのようなことですか。
研究は趣味でも出来るかもしれませんが、思い切り時間を投じて本格的にやろうと思ったら、やはり大学院に所属して研究する他ないだろうと思います。留学して海外の研究機関に所属し、色々な国の研究者としのぎを削って勉強し、友人同士で延々と議論を続ける、というのは若い時にしか出来ない得難い体験だと思います。
研究のキーワード
象徴主義、詩、批評、舞台芸術、視覚芸術
主な著書・論文など
『マラルメ―セイレーンの政治学』(ジャック・ランシエール著、共訳、水声社、2014年)
『演劇学の教科書』(C・ビエ/C・トリオー著、共訳、国書刊行会、2009年)
『フランス文学小辞典』(柏木隆雄他編、共著、朝日出版社、2007年)
東北大学研究者紹介
http://db.tohoku.ac.jp/whois/detail/dfa76f5fac81985b1b4208eda34744fd.html