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東北大学大学院国際文化研究科同窓会
The Almuni Association of the Graduate School of International Cultural Studies, Tohoku University


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同窓会会長挨拶


 同窓会会員の皆様、新しい同窓会長に就任しました、劉 庭秀(ゆ じょんす)と申します。
日頃から国際文化研究科同窓会をご支援いただき、誠にありがとうございます。

 昨年12月に開催されました、国際文化研究科創立30周年記念行事は、お陰様で大変盛会でした。
30周年記念行事の中で、研究科初のプロモーションビデオを披露し、基調講演では我々が地球規模課題にどう向き合っていくべきかについて「国際文化」の視点で考えさせられる貴重なお話を伺うことができました。
そして、本研究科の修了生3人によるミニ講演とトークイベントは、同窓会の皆様も感慨深いことが多かったのではないでしょうか。
これを切っ掛けに国際文化研究科同窓会の活動がより活性化できれば幸いです。

 さて、近年、深刻な地球温暖化による気候変動が顕在化し、世界各地で地震、津波、洪水、台風、山火事など自然災害が頻発しております。
また、世界各地で、戦争や紛争が絶えず、人類は持続可能な社会形成の重要性を認識しているものの、問題解決に向けた具体策を講ずるための国際的な合意が得られていない状況です。
多様、かつ複雑な地球規模課題を解決するためには、分野横断的な視点が重要であり、まさに「国際文化研究」の考え方と研究成果をベースに、多方面で活躍されている皆様の力が試されている時期です。
国際文化研究科は、30年以上の研究・教育実績と経験を活かした研究と教育を通して次世代に持続可能な社会を残すためにどのように貢献できるのか、そのために必要なものは何かを考え、社会課題解決に向けて行動しなくてはならないと思っています。

 皆様もご存じのように、東北大学は、昨年末、日本初の「国際卓越研究大学」に認定されました。
今後、25年間、政府から様々な支援を受けることになりますが、世界トップレベルの研究論文を積極的に発信することが重要であり、産学連携による研究成果の社会還元、スタートアップや寄付金受入拡大を通して自立した大学運営を目指さなければなりません。
国際文化研究科はさらなる研究力向上、そして国内外から優秀な学生の受け入れ、産学連携を推進していくことが求められます。

 初の国際卓越研究大学としての責任は重いですが、30年以上の歴史を持つ国際文化研究科のポテンシャルと同窓会の皆様の力を合わせて、国際卓越研究大学に相応しいパフォーマンスを出していきたいと思います。
特に、本研究科で積極的に推進している国際共同研究、産学連携共同研究、英語による大学院教育プログラムは、国際卓越研究大学の重要な柱になるはずです。
国内外の有名大学、研究機関、民間企業との共同研究を通して、研究・教育・社会連携のネットワークを広げた上で、その成果を社会に積極的に発信・還元していきます。
本研究科は他研究科に比べて、留学生や外国人教員の比率が高く、国際的に活躍する修了生を多く輩出していますので、今後の成果を期待できると考えています。

 私は32年前に留学生として来日し、本研究科では25年間教員として務めてきました。
工学部出身ですが、こちらには文理融合研究・教育を担当する教員として採用され、長年分野横断的な融合研究・教育、産学連携を行っています。
昨年の30周年記念行事では、本研究科の創立時から務められ、数年前に退職されたある先生から「国際文化研究」の定義が非常に難しく、どのような研究が「国際文化研究」に当たるのか未だに確信がないというお話がありました。
確かに私も「国際文化研究」のハッキリとした定義を語ることは難しいですが、皆様がそれぞれ行ってきた研究内容、皆様が考えている定義が「国際文化研究」だと思います。
そういう意味では、国内外の様々な国や地域から集まった仲間とのネットワーク(同窓会)を大事にし、新しい国際共同研究を企画したり、就職先の民間企業や自治体が抱えている問題解決のために産学官連携を試してみたり、講演会や展示会のような催しを開催してみたりしては如何でしょうか。

今年は、国際文化研究科のホームページを大幅に改修し、研究科の情報を積極的に発信していく予定です。
研究科のホームページも同窓会のネットワークを強くする手段の一つになり得ますので、皆様のご活躍を是非とも研究科にお知らせ下さい。
それでは、同窓会を媒介にする様々な活動が増えていくことを期待いたします。
これからもよろしくお願いいたします。

2025年3月

国際文化研究科同窓会会長 劉 庭秀
(国際政治経済論講座 教授)


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