研究者紹介 黒田 卓

 

地域文化研究系

アジア・アフリカ研究講座

黒田 卓  教授

― 研究の内容を教えてください。

広く言えば、イスラーム圏やその中核地域である中東、より限定的に見ればイランとその周辺地域の近現代史研究に取り組んでいます。19世紀半ばから20世紀前半にかけての民衆が主体となったイラン社会運動について、多言語的一次史料に拠った実証研究を心がけています。また、最近はイランのみならず、インドやコーカサスといった周辺地域との政治的・文化的な相互浸透や知識層が抱いた西欧文明観の解明にも注力しています。

― その研究を始めたきっかけは何ですか。

日本の歴史教育で教えられる地域が、欧米や中国だけに偏っているのに違和感を覚えていました。歴史好きとしては、「世界史」と銘打っているのに、カバーされない地域が実は世界の大半を占めており、そうした地域の文化や歴史はどのようなものか、という知的好奇心が研究の原点にあります。

― はじめに研究者を目指そうと思ったきっかけはどのようなことですか。

イランに関心を寄せたのは、やはり1979年のイスラーム革命の衝撃が大きかったように思います。いざ原典に即した研究に手をつけると、和泉式部の娘の短歌下の句「まだふみもみず天の橋立」、つまり当時住んでいた京都から「踏み入れていない」遠い道があり、そこにはまだ見たこともない「文」(=文献)がどっさり存在することを知りました。これが研究を続けるきっかけになりました。

研究のキーワード

イスラーム圏政治社会論、中東近現代史、イラン地域研究、比較交流史

主な著書・論文など

「18世紀後半インド在住イラン家系出自ムスリムの訪欧旅行記」『国際文化研究科論集』(東北大学大学院国際文化研究科)、20号(2012)

「イランソヴィエト社会主義共和国(「ギーラーン共和国」)におけるコムニスト政変:その歴史の再構成と歴史認識の変遷」岡洋樹編『歴史の再定義』、東北大学東北アジア研究センター、2011

「ヘイダル・ハーンの事績再考」『上智アジア学』、25号(2007)

『中央ユーラシアにおける民族文化と歴史像』(編著)、東北大学東北アジア研究センター、2003

「新聞のなかのイラン立憲革命」『岩波講座世界歴史』第23巻、岩波書店、1999

東北大学研究者紹介

http://db.tohoku.ac.jp/whois/detail/cc4d5fe19f3974c020f6b88474c11938.html

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