研究者紹介 勝山 稔

中国文学と中国史学双方を活用した学際研究を目指しています

 

地域文化研究系

アジア・アフリカ研究講座

勝山 稔  教授 【 博士(国際文化) 】

― 研究の内容を教えてください。

①宋代社会生活史研究 ②中国小説研究 ③日本に於ける中国文化受容の研究 を三つの柱として研究しています。 宋代社会生活史研究では、中国宋元代の一般庶民の生活形態を、今までに見られなかった文芸作品を用いて分析を行っております。現在は特に「都市化による社会の変容」「庶民層の富裕化に伴う庶民生活の変化」を中心に詳しく調べています。 中国小説研究では、特に宋元代から明代にかけての短篇白話小説の分析や研究史の考察を積極的に行っています。 日本に於ける中国文化受容の研究では、近代日本における中国文化の受容について、特に中国白話小説における日本語への翻訳の事例に注目し、異国の文化が日本人に理解され消化されていったのかその動態を詳しく研究しております。

― その研究を始めたきっかけは何ですか。

 大学生時代は中国文学科に在籍し、中国の白話小説の研究に没頭していました。しかし、研究を進めるうちに、自分の疑問の多くが史学分野に関係することを発見し、大学院(修士・博士)は東洋史学の研究に打ち込みました。そのため、中国文学の広範な知識を持ちつつ史学研究のノウハウを習得することとなりました。現在でも研究は中国文学と中国史学の両方の分野に関係するものを「学際的」に分析を試みています。

― はじめに研究者を目指そうと思ったきっかけはどのようなことですか。

 私は小学校の時から自由研究が大好きで、判らないことを調べて解明することが大好きであったことから研究者を志しました。大学では既存の知識を学ぶだけではなく、未解明の課題に果敢に取り組むことが必要です。そのためには知的好奇心を養うことが大切ですが、知的好奇心は年齢に関係なく、高めることが出来ます。また、(受験としての)学力とも相関しない面がありますので、今一度自分を見つめ直し、自分にとって研究とは何かを考え直してみて下さい。

研究のキーワード

学際 宋代 明代 白話 小説 生活 婚姻 口語

主な著書・論文など

著書
『小説・芸能から見た海域交流』(汲古書院、2010)
『中国宋~明代における婚姻の学際的研究』(東北大学出版会、2007)
『日本庶民文芸と中国』(勉誠出版、2007)

論文
「日本伝統文化の形成を「訓読」から考える――近代日本における白話小説の文体――」.『訓読から見なおす東アジア』(東京大学出版会、2014)

「改造社版『魯迅全集』をめぐる井上紅梅の評価について」『東北大学中国語学文学論集』(16号、2011)

「古典小説研究およびその史学的研究への活用」『日本宋史研究の現状と課題――1980年代以降を中心に』(汲古書院、2010)

「支那に浸る人――井上紅梅が描いた日中文化交流」.[『から船往来―日本を育てた ひと・ふね・まち・こころ―』(中国書店、2009)

「明代における坊刻本の出版状況について――明代全般の出版数から見る建陽坊刻本について――」『東アジア出版文化研究論集』(二玄社、2004)

「白話小説に現れた近隣概念について――都市における婚姻環境の変化を手掛かりとして」『宋代人の認識――相互性と日常空間』(汲古書院、2001)

「北宋代における奢侈禁令の考察――眞宗代の金飾禁令集中と公私経済に於ける金の集散」『東方学』 (92号、1996)

「白話小説記事に現れる媒酌人の史学的考察――特に媒酌人の専門化と牙人との関係を中心として」『中国――社会と文化』(11号、1996)

「中国白話小説に於ける歴史史料的価値の援用について――その方法と問題点の整理を中心として」『史境』(33号、1996)

東北大学研究者紹介

http://db.tohoku.ac.jp/whois/detail/81afd9f4b15b9b12b50bc150c4f779b8.html

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