研究者紹介 岡田 毅

最新の研究活動への入り口はこちらです。

 

言語総合研究系

応用言語研究講座

岡田 毅  教授 【 修士(文学) 】

― 研究の内容を教えてください。

 大規模な英語母語話者コーパスの統計的分析に基づいて、実際の用法の中での英語の構文や特定の表現・語彙の出現傾向を調査します。これを通して、経験的科学としての英語学研究に新たな知見をもたらすことを目指しています。既存のコーパスのみならず、独自に開発した分析用コーパスを活用して、分析結果を公開したりするのも重要な研究課題です。

 英語学習者の書いた綴りの間違いパターンを、英語母語話者が(けっこう頻繁に)しでかす綴りの間違いと比較対照して、日本人独特の綴り過誤(spelling error)の特色を見つけるための独自コーパスも整備しています。これは応用として、例えばMicrosoft WORDの「校閲」「スペルチェックと文書校正」の中で、自分の母語を指定すれば、それに独特の誤りの傾向から判断して、おかしなミスがあった場合、適切な修正候補を示してくれるというパラメタ選択式の性能向上へつながります。

最新の研究関心は、コーパス構築と分析技術に立脚した新しいブレンディッドeラーニングシステム開発です。これは究極的にはタブレット端末を利用する対面式のEFL(English as a foreign language)読解力養成授業を想定しており、EFL教育の場としては東北大学レベルの研究型大学の学部生で、「相当の英語の実力があるものの、世界水準で、例えば英語圏の一流大学に交換留学生として留学するには英語の実力が僅かに足りない学生たち」という明確な対象層を設定しています。平成26年度からの科学研究費補助金基盤研究(B)の交付を受けて、教員6名、大学院生数名からなるプロジェクトを牽引しています。これが近い将来のさらに大きな研究プロジェクトに繋がるように努力しています。ブログなどからの情報発信も心がけています。(このページの下の方に情報を載せています)

 大げさに言えば、「理論言語学と実証的言語学の高度な融合に寄与する」ということになりますが、理系の情報科学や数理統計の先生たちとの共同研究によって、とても高い汎用性をもったコーパス解析システムを開発して、それを中心に据えたコーパス研究、そして外国語の教育への実践的な応用のための包括的なシステムの研究開発に力を注いでいます。

― その研究を始めたきっかけは何ですか。

 [大昔]

 大学院で英語教育と生成文法理論を専攻した数年後の1986年に外部記憶装置にカセットレコーダ(!)を用いたNEC PC-8801mkIIを購入して(プリンタがたしか10万円以上で、本体がモニタ込みで20万円はしました)、蔵書の管理を始めると同時に、それまで紙のカードで収集蓄積していた英文データをランダム・アクセス(random access)ファイルで扱うようになりました。おお!個人の機械で英語がいじれるぞ、という感激の時代でもありました。

[1990年から現在まで]

PC-9801シリーズに更新して(これはセットで平気に70万円以上しました)、英語字幕教材の独自作成(これは勤務先のLL予算をふんだんに頂いて)を手掛ける一方で、本格的に英語をコンピュータで扱う研究始めました。5インチフロッピー媒体のLOBやSEC等のコーパスを導入し(各15万円!)、内部データ構造を解析したり、LOBの使用域(register)別の動詞用法を、単に頻度ではなく、活用形別の偏り方に着目して分析しました。これと並行して力を注いだのが、(1)紙媒体上の英文書の電子データ化、(2)黎明期のインターネット上に流布し始めた英文学作品や英文雑誌・新聞データの統一フォーマットでの蓄積、(3)品詞標識付与プログラムの独自開発、(4)研究成果のWeb上への公開などです。

 その後、各種コーパスや自作のデータ、解析システムを用い、英文学作品の文体研究、英語教員志望の学生用バーチャルフォーラム、日本人向け英語スペルチェッカー開発用の基礎研究、英語読解用教材開発、日本人(主に理系)研究者の英語論文執筆支援のためのシステム開発などさまざまなことを手掛けています。

 ライフワークと位置付ける英語統語論研究の目的でコーパスを利用することは当然ですが、より使い易くより柔軟で生産的で強力なコーパスとその解析システムを構築・開発するための比較検討の対象として多くの既存コーパス(システム)を利用しているといえます。

― 研究室(講座)のアピールポイントを教えてください。

只今、研究内容の発信等が一本化されていません。暫定的な東北大から発信の情報は

http://www.elearning.he.tohoku.ac.jp/okada/

にありますが、新鮮な情報はblogページから発信しています。

http://blog.livedoor.jp/takeshielsas/

近日中に統合したwebページを作ります。

東北大学研究者紹介のページはこのページの下にリンクがあります。

研究のキーワード

コーパス英語学、英語統語論、コンピュータ支援語学学習(CALL)

主な著書・論文など

平成26年度~28年度 科学研究費補助金(基盤研究 B)が採択され、「タブレット端末を用いたブレンディッドeラーニングによる外国語教育プログラムの開発」というプロジェクトを推進しています。教員6名、大学院生数名からなるチームです。2014年9月時点で3本の研究発表(2本は海外)を終えています。

申請調書の「研究目的(概要)」のみを示します。

研 究目的(概要)

本研究では、外国語リーディング授業に特化したブレンディッドe ラーニングによる革新的な教育プログラムを創成する。特に、ICT によるe ラーニングシステムの開発のみを目的とはせず、従来型の対面式モードとCALL モード併用の教育プログラムの諸問題を精査し、大学における外国語授業を根本的に改善することで、グローバル人材育成に不可欠な世界水準の外国語教育を実践することを目的とする。この目的達成のため、研究期間内では、以下の3 点を研究テーマとして掲げ、実践教育を通じた評価を実施する。


  • (1) ブレンディッドe ラーニングで提供する教材コンテンツの開発研究

  • (2) ブレンディッドe ラーニングシステム及び学習管理システムの開発研究

  • (3) ブレンディッドe ラーニングシステムによる教育プログラムの開発研究と実践による評価


このプロジェクトに関する情報を積極的に発信していきます。

東北大学研究者紹介

http://db.tohoku.ac.jp/whois/detail/3a2ca533e0396fd0382e964dcbf9d581.html

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