研究者紹介 川平 芳夫

言語生成の仕組みの探求

 

言語総合研究系

言語科学研究講座

川平 芳夫  教授 【 修士(文学) 】

― 研究の内容を教えてください。

日常生活において話し手が新しい文を次々に発することができ、また聞き手はこれを聞くのとほぼ同時に理解できるのは一体なぜでしょう。その問に対する解答を探求する一つのアプローチである生成文法では、私たちの脳の中に上記の行為を可能たらしめる知的器官としての「言語機能」を仮定し、観察可能な言語事実に基づいてその内容と特性を演繹的に推論していきます。私自身はそのような「言語機能」の言語使用の基盤としての役割に特に強い関心を抱いて考察しています。

― その研究を始めたきっかけは何ですか。

大学3年生になり配属が決定した研究室で生成文法の目標とその基本的な研究法に初めて触れた時、脳内に「言語機能」を仮定し、観察可能な言語事実に基づいてその内容と特性を演繹的に推論していくという研究方法に強くひきつけられました。それから現在に至るまで約40年の年月が経過し、生成文法の理論は大きく発展し大きく様変わりしましたが、まさか現在のような姿(ミニマリストプログラム)に発展するとは(私などには)まったく想像すらできませんでした。

― はじめに研究者を目指そうと思ったきっかけはどのようなことですか。

私が20才の学生だった頃と現在では、生成文法の見かけ上の様相は全く異なっていますが、にもかかわらずその目標は全くぶれることなく一貫しています。この研究領域は、一貫した目標に向かって科学的な推論方法を用いて探求していく研究領域であり、それが多くの人々の関心を惹き、活発な研究を促し、理論を進展させ、結果として、さらにより多くの人々の関心を惹きつける、この好循環が当該研究領域の特徴の一つであり、多くの人々と同様、私自身もこの特徴に魅せられたことがきっかけとなってこの研究分野の研究者を目指すことになりました。

― 研究室(講座)のアピールポイントを教えてください。

国際文化研究科は平成27年度に改組され、これまでいくつかの講座に分かれて配置されていた言語科学研究に携わる教員8名が単一の「言語科学研究講座」に集約されます。したがって、講座として、従来に較べより広い領域の教育と研究がカバーされることになり、特にこの新しい講座に所属する学生の皆様にとっては、より広範な領域にわたる知識・より多様な刺激・より新鮮な着想を得る機会が提供されることが期待できます。

研究のキーワード

英語学、生成文法、言語能力、文法構造

主な著書・論文など

DOC構文を例に見る文法操作の変遷と言語使用の基盤構造、『言語研究の現在:形式と意味のインターフェース』(金子義明他編:開拓社)、269-279頁、2008年

Generative grammar as a system providing interface representations for linguistic communication.[言語と文化,(10),(1998),117-142]

Downward Derivation of Interface Representations.[The Journal of Language and Culture,(6),(1996),293-318]

 

東北大学研究者紹介

http://db.tohoku.ac.jp/whois/detail/773805799f1828539d73a35c46c2b815.html

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