人とロボット間のコミュニケーション
Human-Robot Communication

中野 栄二
東北大学教授・情報科学研究科、知能ロボティックス講座
Eiji Nakano
Professor of Robotics, Graduate School of Information Sciences,
Tohoku University, Sendai, Japan

ロボットは遠からずわれわれのそばにきて、人間とともに助け合うパートナーの関係となることが期待されている。ただ、そうなるためには多くの解決すべき技術的問題点があり、その一つが人とロボット間のコミュニケーションである。人とロボットがコミュニケーションをもつための条件として、ロボット側の人言語理解、自然な発話、人の顔・表情認識、人のジェスチャー認識、ロボットの外見や所作が人に恐怖感を与えないことなどがあり、さらには、感情認識なども求められていくであろう。これらのロボット機能はまだ技術的にごく初期段階にしかないが、適用次第では現段階でも応用が利く。ここでは、福祉介護の場を想定した日常生活支援ロボット開発の取り組みについて御紹介する。