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イベント

公開講座

第27回 公開講座「国際文化基礎講座」

東北大学大学院国際文化研究科
第27回 公開講座「国際文化基礎講座」
「ことば」とヒト ~そのとき、脳と心で起きていること~

言語心理学と脳科学の見地から「ことば」についてお話しいただきます。


日 時:令和3年11月13日(土)13:00~16:30
実施形態:オンライン(Zoomにて開催)
対 象:どなたでも参加いただけます。
参加料:無 料
お申込み方法:
以下の申し込みフォームから11月5日(金)までにお申し込みください。
https://forms.gle/w5jKXo6pWc8o2frVA

開催日前日までにZoomのURLならびに講義資料のダウンロードについてご案内します。
基本、講義資料は受講者の方にダウンロード、プリントアウトしていただく形となります。
もし、紙での資料送付を希望される方は返信用封筒(定形外サイズ(折り曲げ可)、210円切手貼付)を11月5日(金)までに下記住所宛にお送りください。
*海外で紙での資料送付を希望される場合は別途お問い合わせください。

申込・問合せ先

東北大学大学院国際文化研究科教務係
〒980-8576 仙台市青葉区川内41番地
E-mail int-kkdk*grp.tohoku.ac.jp (*を@に変換してください。)


プログラム

令和3年11月13日(土)
13:00~      開講式(研究科長より開講のご挨拶)

13:05~14:05 講義1
テーマ:発話準備の脳内プロセスと表記の影響 -漢字とかなで何か異なる?何が異なる?-
講 師:中山 真里子

14:15~15:15 講義2
テーマ:脳から見た効果的な外国語学習法
講 師:鄭 嫣婷

15:30~16:30 ラウンドテーブル(ブレイクアウトルームにて実施)
講演テーマごとのグループルームで講師を交えた歓談の時間を設けます。


国際文化基礎講座とは
令和3年度講義の要旨
令和3年度講師の紹介
これまでに開催された講座

主催 東北大学大学院国際文化研究科


国際文化基礎講座とは

目まぐるしく変動する国際情勢、いまだに混迷を続ける日本経済、21世紀に突入していよいよ抜本的な対応を迫られる環境・資源問題、多様な宗教や文化に起因する国家間・民族間の軋轢など、私たちは、身の回りの様々な問題に直面しています。これらに対処するためには深い洞察力が求められることは、いうまでもありません。
平成5(1993)年に大学院国際文化研究科は、諸外国の言語や文化、国際的な文化の交流の意義やそれに内在する諸問題を深く理解し、高度の専門的な知識を有する研究者や実務者を養成することを目的として設置されました。さらに、平成27(2015)年にはますます加速化するグローバル化に学術的に対応すべく、本研究科は国際文化研究専攻という1専攻のもとに、地域文化研究系、グローバル共生社会研究系、言語総合研究系という3つの教育プログラムの単位を組み込んだ教育研究体制へと改編することになりました。このそれぞれにおいては自文化をも相対化できる深い異文化理解、グローバルな諸問題の解決能力とリーダーシップの養成、高度なコミュニケーション能力の涵養を目指し、その基礎の上により高度な専門的知見と能力を培うことを目標としています。
市民の皆さま・地域の皆さまと問題意識を共有しながら、歴史を紐解きつつ、現代を、そして将来を見据えていきたいと思います。皆さまのご参加を心よりお待ちしております。


講義の要旨

11月13日(土)13:05~14:05

テーマ:発話準備の脳内プロセスと表記の影響-漢字とかなで何か異なる?何が異なる?-

中山 真里子(専門:心理言語学、実験心理学)

 発話とは「思いを言葉に変換し口頭で発信する」行為であり、私たちにとって、コミュニケーションをとる手段として欠かせないものです。発話は、あたりまえに行われているように感じますが、実は、私たちが言葉を口にする前には、私たちの脳内では様々な準備作業が行われています。本講義では、その脳内の準備作業の中でも、「発話準備」という作業についてのお話をしたいと思います。講義でも詳しく説明しますが、発話準備とは、思いを言葉に変換したあと、実際に音を口から産出するための作業です。過去研究により、この準備の時に使われる音の単位(大きさ)は英語と日本語、そして中国語では異なることが知られています。講義ではそれぞれの言語の音韻単位について言及します。また、発話は読み書きができなくても可能なため、発話と書字とは比較的に独立した処理過程であるとされていましたが、私たちの研究チームが行った研究により、日本語の発話準備に用いられる音の大きさは、その語がどの文字で書かれるのか(漢字、カタカナなど)により異なることが示唆されました。講義ではこちらの解釈に至った実験内容と結果についても紹介したいと思います。


11月16日(土) 14:15~15:15

脳から見た効果的な外国語学習法

鄭 嫣婷(専門:言語脳科学)

 新型コロナウィルス感染症の流行により、経済、労働、金融、生活など様々なレベルの変化を余儀なくされています。教育も例外ではありません。例えば、教育現場では、学習者同士のやり取りが制限されています。このことは、私たちの外国語学習に悪影響を及ぼすかもしれないのです。なぜなら、言葉が実際に使われる環境に身をおくこと(他者とやり取りをしたり、モノに触れたり、匂いをかいだりなど)は、私たちが言語を学ぶために必要不可欠なことだからです。
長年、外国語の単語の意味や文法規則を学ぶため、ドリル、翻訳、解説、暗記などの学習法に頼ってきたかもしれません。これは、子どもが他者とのやり取りを通して言語を獲得する方法とは全く異なっています。これまでの研究から、他者とやり取りをする学習の有効性と重要性を示す証拠が蓄積されてきています。また、近年の外国語習得に関する脳科学の研究成果からも、他者とのやり取りを通して学ぶことが脳にポジティブな変化が起こすことが分かってきました。本発表では、これまでの脳科学の研究成果を紹介し、効果的な外国語学習法に関してみなさんと一緒に考えてみたいと思います。


講師の紹介

中山 真里子(東北大学大学院国際文化研究科・准教授 <言語科学研究講座>)

◆専門:心理言語学・実験心理学

◆主要著書・論文:
「The influence of orthography on speech production: Evidence from masked priming in word-naming and picture naming tasks」  Yoshihara, M., Nakayama, M., Verdonschot, R. G., & Hino, Y. 『Journal of Experimental Psychology: Learning, Memory and Cognition』46 (2020) 1570-1589
「Is there lexical competition in the recognition of L2 words for different-script bilinguals? An examination using masked priming with Japanese-English bilinguals」Nakayama, M., & Lupker. S. J.『Journal of Experimental Psychology: Human Perception and Performance』44 (2018) 1168-1185
「Cross-script phonological priming for Japanese-English bilinguals: Evidence for integrated phonological representations」Nakayama, M., Sears, C. R.,& Lupker, S. J.『Language and Cognitive Processes』27 (2012) 1563-1583

◆本研究科での担当授業科目:
心理言語学I、心理言語学II、言語科学研究総合演習など


 

鄭 嫣婷(東北大学大学院国際文化研究科・准教授 <応用言語研究講座>)

◆専門:言語脳科学

◆主要著書・論文:
「Neural mechanisms of language learning from social contexts」Jeong H*, Li P, Suzuki W, Sugiura M, Kawashima R.『Brain and Language』212 (2021) 104874
「Brain activity predicts future learning success in intensive second language listening training」Kajiura M, Jeong H*, Kawata NYS, Yu S, Kinoshita T, Kawashima R, Sugiura M.『Brain and Language』212 (2021) 404839
「The social brain of language: Grounding second language learning in social interaction」Li, P., & Jeong, H. 『Science of Learning』5(1) (2020)
「Neural correlates of second-language communication and the effect of language anxiety」Jeong H*, Sugiura M, Suzuki, W, Sassa Y, Hashizume H, Kawashima R 『Neuropsychologia』66 (2015) 182-192

◆本研究科での担当授業科目:
神経言語学、言語科学概論、応用言語研究総合演習など

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