本大学院で学べること

地域文化研究系 ~異文化への深い理解力を育む~



ヨーロッパ・アメリカ研究講座

本講座はヨーロッパ地域またはアメリカ地域を研究対象としながらも、これまで複数の講座に所属していた教員を集結し、より学際的な教育・研究体制を構築するために設立されました。具体的には、フランス・ドイツの文学、イギリスの演劇、フランス・アメリカの歴史学、ラテンアメリカの文化人類学を専門とする7名の教員で本講座はスタートします。
ヨーロッパ・アメリカは歴史上、さまざまな民族・人種・言語が錯綜した地域であり、20世紀には世界を牽引した地域でもあります。グローバル化の進む21世紀に生きる私たちはこうした複雑な歴史を有する地域に対して相対的評価を下すべき時代に生きています。
こうしたことから、本講座はヨーロッパ地域研究分野とアメリカ地域研究分野を分け、それぞれの分野において個別具体的な専門研究にもとづいた教育を行い、各地域の文化・社会の固有性と多様性を解明します。さらには、研究分野間の連携を密にすることにより、ヨーロッパ・アメリカ文化の総体的把握を目指します。
以上のきめこまやかな教育体制のもとに、これからのグローバル時代を生き抜くに不可欠な専門知識と幅広い視野を兼ね備えた人材の育成をはかることが本講座の教育目標です。
専門科目
ヨーロッパ政治社会論、言語表象論、言語芸術論、芸術空間論、表象文化論、アメリカ政治社会論、ラテンアメリカ社会文化論、アメリカ文芸論、アメリカ文化形成論

アジア・アフリカ研究講座

アジア・アフリカ研究講座は、主に2つの地域の今日的な実態を解明する目的で設立されました。1つは、東南アジアから北アフリカまでの非常に広い範囲にわたって分布するイスラーム地域です。イスラーム地域は、近代に至るまでアジア・アフリカ地域の紐帯を維持する役割を果たした反面、摩擦を引き起こす原因ともなってきました。イスラーム地域の特性の実証的な研究が今こそ求められています。第2には、いまや超大国となった中国という国家です。世界の政治経済を牽引する中国の発展の基層は、逆接的なようですが、むしろ歴史、文化にこそ求められるのではないでしょうか。このような観点から、21 世紀のアジア・アフリカ地域における中国のプレゼンスについて考究することが重要だと考えます。
本講座に所属する学生は、変革期のアジア・アフリカを、イスラーム地域あるいは中国の歴史と文化に着目しつつ、必要に応じて国連の公用語であるアラビア語、中国語、あるいは他の言語等を習得し、個別的、横断的、独創的な研究を推進して学位論文を作成し、最終的には国際的に活躍できる高度な専門職業人、教員、あるいは研究者となることが期待されます。そのために、本講座には西アジア、北アフリカおよび中国を専門に研究するスタッフが配置され、学生が必要な学術スキルをじっくりと修得する指導体制をとっています。
専門科目
アジア社会文化論、アジア文化生成論、東アジア社会構造論、イスラーム圏政治社会論、中東・アフリカ社会構造論、中東・アフリカ社会文化論

国際日本研究講座

国際日本研究講座は、文学、比較文化論、思想史学、考古学等の多様な専門分野の教員を擁しています。平成26 年度までの国際文化研究科の旧組織において、アジア文化論講座、比較文化論講座、科学技術交流論講座、言語文化交流論講座、多言文化論講座という5つの講座に所属していた日本研究に携わる教員が新たに集結し、当講座をスタートさせることになりました。
グローバル化が進展する現代にあって、日本研究にも質的な変容が見られます。従来の日本研究においては、世界との連関が薄い日本独自の文化の研究、および日本における諸外国文化の受容・影響に関する研究が主流でした。しかし、昨今はマンガやアニメに典型的に見られるように、日本から発信される文化が世界各地に浸透しつつあります。そこで、当講座では、「日本の中の世界」のみならず、「世界の中の日本」という視座から、歴史的な考察もふまえた複合的な日本研究を推進します。
研究の対象とする時代が幅広く、古代から近・現代にわたっていることも、当講座の特色の一つです。当講座で学ぶ学生は、たとえば文化交流の一側面について通時的に考究することもできますし、また、ある時代の社会現象を取り上げて諸外国との関係を探究することもできます。
国際日本研究講座は、日本と諸外国の関係に強い関心を持ち、日本と世界に関する広い視野と深い学識を身につけたいと思っている人たちに、学術的な研鑽と交流の場を提供します。
専門科目
日本文化基層論、比較文化形成論、比較文化動態論、日本社会生成論、日本社会構造論、比較社会文化論、比較社会動態論、日本文芸展開論


グローバル共生社会研究系 ~グローバルな問題の解決力を育む~

国際政治経済論講座

現代国際社会においては「国際政治」と「国際経済」が一層分かちがたく、密接に関わり合うようになってきました。このような目まぐるしい変化の本質は従来の政治学・経済学の枠組みを越えて複合的な視野に立ってはじめて理解することが可能です。国際政治経済論講座ではそうした複眼的な思考に立ちながら先端的で新たな知を構築し、グローバル化のなかの日本とアジア、日本とアメリカ、アジアとアメリカ等の政治経済関係にフォーカスを絞り、世界をリードする教育研究の遂行を目指します。
国際政治経済論講座は、国際市場における諸産業の競争、貿易、金融・投資、地域経済統合、世界経済体制など、これまで国際的な経済関係の分析を行なってきた講座に、安全保障、地域紛争、ナショナリズムなど日本を取り巻く国際環境での国際政治関係を扱う新規科目を設け、政治・経済両面の密接な国際的関わり合いを解き明かすための教育・教育研究を行なう講座として編成されました。本講座では政治学、国際関係論、経済学等の社会科学の知識を応用し、国際的な政治と経済の現象を洞察する力を培う教育プログラムを提供し、現代国際社会の複雑で多様な現実問題を解き明かすための広範な知識と独創的な分析能力を備えた人材の育成に努めます。
専門科目
日米関係論、東アジア国際関係論、国際経済関係論、国際産業の実証研究

国際環境資源政策論講座

資源枯渇や環境保全など、現代では、地球環境問題の解決が強く求められています。国際環境資源政策論講座では、それぞれ専門の異なる教員5名(協力教員2名)という体制の下で、地球環境問題の解決に資する知識の創出と人材の育成に当たっていきます。また、当講座の特色としては、以下の3点が挙げられます。
第一の特色としては、「実務主義」が挙げられます。アプローチは様々ですが、当講座の最終目標は、現実問題の解決にあります。そのため、公共政策や社会的厚生に対する造詣を深めつつ、現場重視の姿勢で研究・教育活動に当たっていきます。
第二の特色としては、「総合科学的アプローチ重視」が挙げられます。環境問題は複雑な構造であることが少なくなく、同じ問題であっても、文化や経済状況によって構造が異なることがあります。そのため、環境工学、社会工学、経済学、環境心理学、統計学等の知識を駆使し、問題を多面的に検討する総合科学アプローチが必要になります。これも当講座の特色と言えます。
第三の特色には、「国際的視野の重視」が挙げられます。地球規模で生じている環境問題の多くは、グローバリゼーションによって有機的につながっています。そのため、外国の状況(特にアジア諸国)を理解し、国際的視野から改善策を検討することが必要になります。この点も当講座の特色と言えます。
専門科目
資源循環型環境システム論、地域環境共生システム論、持続可能型資源政策論、自然資源論、自然産業調整論、地域社会政策論、ヒューマンセキュリティと社会

多文化共生論講座

グローバル化が進んでいる現代社会においては、人や物の国際的な移動が活発化し、多様な文化の接触の機会が増加しています。現在、日々の生活の上で、異なる文化に関する話題のない日はないでしょう。このような状況下で、文化的背景を異にする人々の接触による民族的・文化的摩擦などのグローバル・イシューもしばしば生じていますが、これらの問題を解決し、様々な民族的・文化的背景を持つ人々の共生する社会を構築することは、国際的にも国内的にも避けて通ることのできない課題です。多文化共生論講座では、諸文化・諸民族に関する学際的研究や比較研究を通じて、複数の民族や文化の共生が可能となる社会の実現を目指して、そのための教育・研究を行います。
講座には、専門の異なる6名の教員が所属しています。各教員の方法論は、それぞれ哲学・文学・歴史学など多様であり、事例として取り上げられる地域もアジア・ヨーロッパと広いものですが、常に「複数性」「共生」が共通のキー・ワードとなります。専門科目としては、各教員が担当する「多元文化構造論」「多元文化動態論」「多文化共生思想論」「多文化交流史」「多元言語文化論」「多文化比較思想論」「多民族社会論」と多様な科目が用意されています。それに加えて系共通科目や多文化共生論総合演習を通じて、学生は複数民族や文化の共生社会実現という目標に近づくために幅広い観点から学び、研究を行うことができます。
専門科目
多元文化構造論、多元文化動態論、多元言語文化論、多文化共生思想論、多文化比較思想論、多文化交流史、多民族社会論


言語総合研究系 ~コミュニケーション能力を育む~

言語科学研究講座

言語科学研究講座は、意味論・語彙論・語用論・統語論などの言語学諸分野を認知言語学や生成言語学などの視点から専門的に研究するバラエティーに富んだスタッフを擁しています。日本語や英語のみならず世界の多様な言語の比較研究を行い、様々な言語の間に存在する共通性と相違点を詳らかにし、自然言語の特質及びその獲得、学習、理解、使用の根底にある人間の認知能力や言語機能の解明を目指し研究に取り組んでいます。応用言語研究講座との密接な連携により、理論研究から得られた成果を言語獲得や言語教育の研究に応用し、幅広い視野に立った教育プログラムを提供します。
また、平成14 年から19 年まで行われた東北大学21 世紀COE プログラム「言語・認知総合科学戦略研究教育拠点」において培われた知を継承し、言語学の研究成果を心理学的、脳神経科学的な手法で実証的に検証する研究も射程に入れ、学際的な研究教育プログラムを構築します。
世界の様々な言語の間に存在する類似や差異の発見・分析に興味を持ち、その根底にある文法や認知能力の解明に一緒に取り組んでくれる、知的好奇心に溢れた人材の志願を期待します。
専門科目
語彙論、生成統語論、英語解析論、認知言語学、言語社会論、語用論、言語類型論、日本語解析論、中国語解析論

応用言語研究講座

応用言語研究講座では、関連する諸科学・技術を応用して言語研究を進め、そして、その研究成果を言語教育に応用しています。応用言語研究講座という講座名が示すとおり、「応用」が研究のキーワードになっています。また、研究の入口部分でも、研究の出口部分でも、外の領域に向かって開かれています。
各教員の研究内容はつぎのとおりです:①コンピュータ言語学および認知科学の方法を取り入れた文法研究と日本語教育、②コーパス研究とそれを応用した英語教育、③言語教育学研究を基礎にしたスペイン語教育および言語教師教育、④ ICT を応用したドイツ語教育の開発・実践・研究、⑤高等教育研究(教授法、評価、質保証、職能開発)、⑥第二言語習得研究とバイリンガル教育、⑦機能主義的・認知主義的な言語理論を基礎にした統語論、意味論にかんする対照言語学的・言語類型論的研究、⑧第二言語としての日本語の習得研究と日本語教育。
当講座の教員は、全員、東北大学で言語教育を担当しています。担当語種は、日本語、英語、ドイツ語、スペイン語です。教員は、研究を教育に応用し、教育から研究へフィードバックさせています。当講座では、教育と研究とを密接に連携させながら、応用言語研究の新しい地平を拓いていきます。
専門科目
意味論、コーパス言語学、外国語教育評価論、ICT応用言語教育論、対照言語学、言語データ解析論、第二言語習得論、第二言語教授法、神経言語学

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