国際文化研究科によるフランス訪問

2004年11月24日

東北大学大学院国際文化研究科と仙台市との合同によるレン市,レンヌ第2大学及びフランス外務省訪問

『河北新報』(平成16年11月11日付)掲載の関連記事へ

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Mouret学長,藤井市長とともに

さる11月2日から8日の日程で,仙台市との合同によるレンヌ市,レンヌ第2大学,及びフランス外務省訪問を行いました。

仙台市とフランスのレンヌ市は,1967年に国際姉妹都市提携を締結して以来,この37年間,活発に国際交流を続けており,その正式な表明として定期的に公式訪問団が交互に訪問しています。今年は仙台市がレンヌ市を訪れるに際して,先般の東北大学大学院国際文化研究科との協力協定覚書,及び東北大学とレンヌ第2大学の大学間学術交流協定にもとづいて,仙台市と国際文化研究科とが合同で,レンヌ市とレンヌ第2大学を訪問するという画期的な企画が実現しました。
  • 訪問団名簿
  • レンヌ市訪問
    *レンヌ市の概況説明*レンヌ市での歓迎会*レンヌ市との姉妹都市協議
  • レンヌ第2大学訪問
    *レンヌ第2大学の概略
    *レンヌ第2大学での三者会談
    *レンヌ第2大学との交流協議
    *レンヌ市長主宰昼食会
  • フランス外務省訪問
    *フランス外務省での五者会談
    *2007年「仙台におけるフランス・レンヌ年」に向けて
70419162502 Place Saint-Jacquet
  • 訪問団名簿
  • レンヌ市訪問
    *レンヌ市の概況説明
    *レンヌ市での歓迎会
    *レンヌ市との姉妹都市協議
  • レンヌ第2大学訪問
    *レンヌ第2大学の概略
    *レンヌ第2大学での三者会談
    *レンヌ第2大学との交流協議
    *レンヌ市長主宰昼食会
  • フランス外務省訪問
    *フランス外務省での五者会談
    *2007年「仙台におけるフランス・レンヌ年」に向けて
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【レンヌ市訪問】

レンヌ市役所前広場

レンヌ市役所前広場



レンヌ市はフランス北西部のブルターニュ地方の中心都市であり,人口は約22万人とフランスでは10位の中規模の都市で,周囲の自然の魅力もあいまって,雑誌等のアンケート調査ではフランスの中でもっとも住みやすい街の1, 2位を占めています。その中心にあるレンヌ市役所は,大きな広場をはさんで,市立オペラ劇場と向かい合い,それら二つの建物の対称的な曲線が美しい空間を構成しています。

レンヌ市の概況説明

70419162529今回の訪問初日の11月4日には,まずレンヌ市役所を訪れ,ロズリーヌ・ルフランソワ助役(国際交流担当)の出迎えを受けた後,会議室で,レンヌ市国際交流課のマリー・ギュイヤールさんからレンヌ市の概況についての説明を受けました。フランスでは近年,市町村の独自の活動と,それらのあいだの合議による新たな合同自治体制による活動が,国家とのバランスをとりながら推進されており,レンヌ市の機構もいくつかのレベルを使い分けながら複雑に機能しているようです。なかでも,文化,教育活動に対する支援のふところの深さが印象的です。

ンヌ市での歓迎会

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説明の後は,専門のガイドさんの案内でレンヌの旧市街地の見学をし,続いて,レンヌ市役所大広間で歓迎会を催していただきました。ヴェルサイユ宮殿の鏡の間を思わせる豪奢な広間で,レンヌ市のエドモン・エルヴェ市長はじめ,市の関係者及び,日本とくに仙台と縁のある市民が100人ほど参加して,暖かい歓迎を受けました。37年の長きにわたる両市の友好の歴史を感じさせられます。なお,昨年10月から今年の9月まで,大学間協定の枠でレンヌ第2大学から国際文化研究科に特別聴講学生として留学して,再びレンヌ第2大学に戻ったレイラ・ルノーさんも来てくれました。

レンヌ市との姉妹都市協議

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同日の午後には,市役所から近いところにあるレンヌ国際会館に場所を移して,姉妹都市協議が行われました。ここでは,ロズリーヌ・ルフランソワ助役はじめ,レンヌ市国際交流課のマリー=フランソワーズ・ケロックさん,国際会館副館長のクリスティアヌ・ジュゲさん,レンヌ市教育課主任で姉妹都市委員会委員長も務めるマリー=アンドレ・ブリアンさん,民間団体であるブルターニュ・ジャポン協会の会長マリー=アニック・メヴェルさん,同じく民間団体の「Shimaitoshi Sendai」のクロディーヌ・ルーさん等の参加のもと,今後の具体的な交流について意見交換がなされました。結論として,2007年の姉妹都市締結40周年記念行事を「仙台におけるフランス・レンヌ年」と名付けて仙台で1年間を通して行うこと,それに向けて2005年からさっそくプレ企画を立てていくことが決められました。

【レンヌ第2大学訪問】

東北大学とレンヌ第2大学とのあいだには,実質的には1991年以来,研究交流および学生交流が続いていますが,1998年には国際文化研究科とレンヌ第2大学多言語学部とが部局間協定を結び,続いて1999年には東北大学とレンヌ第2大学とが大学間協定を締結して,以後,公式な関係のもとに交流が進展しています。

レンヌ第2大学の概略

キャンパス風景

キャンパス風景



レンヌ第2大学は,レンヌ市内北西部のヴィルジャン地区とラ・アルプ地区に位置して,約12万平方メートルの広大なキャンパスに,美しい芝生をあいだにして研究棟,講義棟,図書館,学生活動棟などが立ち並んでいます。

学部・研究科(フランス語ではUFR「教育研究系」)としては,「芸術・文学・コミュニケーション」,「多言語」,「人文科学」,「社会科学」,そして「健康・体育」の5つのがあり,学生数は大学院も含めて約21,500人,教員数は約630人,職員数は430人で,東北大学(学生数約18,000人,教員数約2,600人,職員数約2,300人)と比べると,学生数に比して教職員数が少ないのに驚かされます。

東北大学からのレンヌ第2大学訪問は過去に何度かありますが,今回の訪問は,仙台市長以下,仙台市の公式訪問団も同行して,共通の協議をした点で画期的な出来事だったと言えるでしょう。

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レンヌ第2大学での三者会談

7041916264011月5日,午前の部はレンヌ第2大学本部最上階(9階)の大会議室で,フランソワ・ムーレ学長のほか,マルク・ゴンタール第一副学長(学術担当),カトリーヌ・ギイ第二副学長(審議会・広報担当),マリー=クロード・ル・ボット副学長(国際交流担当),マリー=ノエル・マソン副学長(文化担当)らによって,手厚い歓迎を受け,レンヌ第2大学,仙台市,そして東北大学大学院国際文化研究科それぞれの現状に関する情報を交換し,今後の交流活動について三者の連携に基づくより強固な協力の必要性を互いに確認しました。

引き続き,ル・ボット副学長にご案内いただいて,キャンパスの主要な部分を見学しました。本部棟の入り口脇の壁に刻まれているモンテーニュの言葉の解釈をめぐって,しばし立ち話になり,興味深い見学でした。

70419162648 70419162655 新しくできた学生会館

レンヌ第2大学との交流協議

70419162704午後の部は,マルク・ゴンタール第一副学長とマリー=クロード・ル・ボット副学長を中心として,学術交流,学生交流に関係する先生方と事務局長にご同席いただいて,あらかじめメールでお送りしておいた次の三項目のテーマについて,説明と質疑応答の形で協議をしました。

(1) 研究交流と学生交流の促進について
(2) 事務機構の比較検討について
(3) 市と大学との連携について

これらについて,ル・ボット副学長が周到に準備をしてくださり,三項目のそれぞれについて,たいへん実りある会談となりました。とくに,レンヌ市では,以前から市と大学(国立)が緊密な連携をとって,援助や情報提供を相互に行っていることが具体的にわかり,たいへん参考になりました。法人化されたわれわれにとって,事務機構や勤務形態等の違いも大きな関心事であり,議論は尽きませんでしたが,金曜日の午後でもあり,際限なくお引き止めするわけにもいかず,またの機会を約してお別れしました。

ンヌ市長主宰昼食会

70419162711なお,訪問団の泊まったホテルはレンヌ市の中心部,市役所のすぐ近くでしたが,そこからレンヌ第2大学へは地下鉄で5駅,10分足らずの距離です。この地下鉄はVALという最新式のコンピュータ制御無人車両で,2002年3月に開通したばかりです。ちなみにレンヌ市は,フランスで地下鉄を保有する市のなかでは最も人口の少ない市だそうです。

また,この日の昼にはレンヌ市長のご招待による昼食会があり,レンヌ市迎賓館にて市長ご夫妻を囲んで,シャンペンでの乾杯に始まって,特産の魚料理に舌鼓を打ちながら,レンヌと仙台それぞれの自慢話などに花が咲き,2007年に向けてますます親睦の実をあげました。

【フランス外務省訪問】

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フランス外務省中庭



レンヌでの内容の濃い2日間を過ごした翌日,11月6日は,TGVにてパリへ。レンヌ・パリ間は約300km,TGVで約2時間の距離で,ちょうど仙台・東京の関係に似ています。パリでは,サン=ジェルマン大通りにあるフランス外務省を訪問しました。通常,土曜日は閉庁ですが,今回はアリアンス・フランセーズもかかわるということで,特別のはからいで受け入れていただきました。対応していただいたのは,フランス外務省文化芸術協力局次長のロラン・ビュラン=デ=ロジェ氏と,同省文化機関及びアリアンス・フランセーズ担当のドニ・ビソン氏のお二人です。

フランス外務省での五者会談

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フランス外務省にて



ここでは,仙台市長から今後の仙台市の国際的活動の計画について説明紹介があり,ついで東北大学(国際文化研究科)から小林が,レンヌ第2大学との交流のこと,仙台市およびアリアンス・フランセーズ仙台との協力関係と今後の活動予定を説明し,次にアリアンス・フランセーズ仙台からこの場に参加した事務局長の姉歯一彦氏が,アリアンス・フランセーズ仙台の現状説明と今後の活動予定を説明しました。具体的には,2007年に仙台で開催する姉妹都市提携40周年記念行事を,フランス外務省が積極的に支援することになりました。

2007年「仙台におけるフランス・レンヌ年」に向けて

ソルボンヌ

ソルボンヌ



このことにより,2007年の「仙台におけるフランス・レンヌ年」の記念行事を仙台市,東北大学,アリアンス・フランセーズ仙台が協力して主催し,そこにレンヌ市とレンヌ第2大学が参加して,さらにフランス外務省がバックアップするという,これ以上望むべくもない見事な連環がこの短期間のフランス滞在のあいだに成立しました。もちろん,これは今回の訪問だけでは成立するものではなく,それぞれが地道に行ってきた活動の長い歴史の結実です。

2007年に向けて,国際文化研究科が一丸となって,外へと広く開かれた研究科としてますます積極的に活動を進めていくことが期待されています。

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