グローバル化する世界における日本語・日本学研究

平成27年 1月27日と28日の両日、本研究科主催の国際シンポジウムおよび国際共同教育ワークショップ「グローバル化する世界における日本語・日本学研究」が、世界10カ国の大学から40数名の研究者および学生を招待して開催されました。この国際シンポジウムは、平成26年度総長裁量経費の支援を受けて実施された「グローバル化する世界における日本語・日本学の研究拠点形成を目指す国際共同研究プロジェクト」の一環として行われたもので、これまで本研究科が学術交流を積極的に行ってきた大学との国際連携をさらに強め、世界に発信する研究教育の拠点形成を目指すことを趣旨として開かれました。

国際ワークショップでは、各大学の研究者がそれぞれの先端的な研究紹介を行い、フロアとの活発な質疑応答がありました。また、国際文化研究科、北京大学、中央大学校、チュラロンコーン大学、タマサート大学の共同で行われ国際共同教育ワークショプでは、博士課程、修士課程の学生が研究発表を行い、参加した各大学の教員や学生との議論を深めました。

このシンポジウムおよびワークショップを通じて、日本語・日本学研究の世界的な広がりを改めて実感するとともに、これまでともすれば疎かになっていた研究機関そしてそこに所属する研究者のつながりの重要さを認識する機会になりました。これを機に、国際文化研究科のみならず、東北大学全体における日本研究の拠点形成を積極的に進めて行かなくてならないと考えた次第です。  プロジェクト代表:小野尚之

国際シンポジウムプログラム(平成27年1月27日)
日本文化研究
佐野正人(東北大学)
「東アジア世界の中の韓流・日流・華流―ドラマ、J-POP、K-POP」
エメラルド・キング(ヴィクトリア大学ウェリントン)
「オーストラレーシア(豪・乳)におけるコスプレ研究」
劉雨珍(南開大学)
「筆談と東アジアの文化交流―清朝初代駐日公使館員の在日筆談資料を中心に
翁家慧(北京大学)
「メタファーとしてのトポス―大江健三郎と莫言の比較研究」
メタセート・ナムティップMethasate Namthip(チュラロンコーン大学)
「天竺徳兵衛のみたシャム」

日本語教育
ニャンジャローンスック・スニーラット(タマサート大学)
「タイ人大学生の日本語学習における不安―既習者と未習者の比較」
小野桂子(プリンストン大学)
「もう一つの日本語教育―非漢字語圏で古文と漢文を教える」
ザイド・ムハマド・ズィン(プトラ大学)
「日・マ比較語彙研究―意味コード付けについて」

日本語研究
ナンダン・ラフマット t (パジャジャラン大学)
「日本語複合動詞の後項動詞内在アスペクトについて―複合動詞習得のためのイメージスキーマ」
李吉鎔Lee, Kilyong・李イスル Lee, Leeseul(中央大学校)
「『パンニハムハサムニダ』の言語的特徴について-カタカナ韓国語とハングル日本語の分析」
ナロック・ハイコ(東北大学)
「日本語の共時的、通時的研究」
イレーナ・スルダノヴィッチ(リュブリャーナ大学)
「実証的データを利用したコロケーション研究の可能性」
ウォン・ガン・リン(マラヤ大学)
「コミュニケーションにおける沈黙の意味と役割―日本人、イギリス人とマレーシア人の比較」
森田笑(シンガポール国立大学)
「質問に対する応答の冒頭における『ええと』の役割」
松本善子(スタンフォード大学)
「日常的視点の効果―高齢女性の談話考察から」

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国際共同教育ワークショッププログラム (2015年1月28日)
卞載喜Byun Jaehee(中央大学校 修士課程2年)
能「隅田川」における悲劇の物狂い
崔在浩Choe Jaeho(中央大学校 修士課程1年)
さとり世代と無縁社会―「一人暮らし」への考察
周雲Zhou Yun(北京大学 博士課程2年)
闇の中の光――『機動武闘伝Gガンダム』の忍者思想についての研究
朱琳(東北大学 博士課程3年)
戦時下日本における中国研究の一側面―中国文学研究会の漢学批判について
ピアグリン・スィリンヤー(タクシン大学人文社会学部日本語科講師)
漢字の自律学習サイトの利用状況とニーズ―タイの大学における日本語学習者及び教師を対象とする調査
プラティープチンダー・ポーンナッチャー(チュラロンコーン大学 修士課程2年)
断りの場面における理由説明の一考察―タイ語と日本語を比較して
侯鵬図(北京大学 博士課程1年)
認知言語学から見るコソアド詞の意味拡張―ソレデを例に
大槻くるみ(東北大学 博士課程1年)
近代から現代の日本語心理動詞文の自他選択に表れる事態把握の通時的変化

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