同窓会設立総会での挨拶 もどる




同窓会設立準備委員長
佐々木肇(国際文化研究科初代研究科長)

 東北大学大学院国際文化研究科は、平成5年4月、東北大学で初の学際的研究科の一つとして創設されました。この研究科は、国際化・情報化が進む時代の趨勢を見すえて、従来の学問研究領域を越えた学際的・萌芽的な研究を行い、わが国の内外で活躍しうる優れた人材の養成をその目的として発足致しました。
当初国際文化研究科は、国際地域文化論専攻と国際文化交流論専攻の2専攻13講座で発足したのですが、創設10年を経て、昨年度には新しく国際文化言語論専攻が新設され、現在は3専攻18講座という大きな研究科に発展したことを、私は心から嬉しく思います。
東北大学の教養部が母体としてあったとは言え、大学院国際文化研究科は、言わば無からの出発で、創設当初わたしたちは小川陽一・青山隆夫両評議員を始め、研究科所属となった教官の方々と、事務部の皆さんと共に、新しくこの研究科に夢を求めた49名の学生の教育と研究指導に立ち向かったのでした。翌平成6年には、特に学生諸君の研究発表の機会の確保と、将来的に国際文化研究という学問領域の連携を目指して、井原聰先生を中心に、東北大学国際文化学会が創立されたのでした。
 国際文化研究科が発足して10年目となる今年の春、国際文化研究科の同窓会を立ち上げてはという話を、竹中興慈研究科長からお聞き致しました。平成14年3月で、前期課程修了者263名、後期課程修了者19名という多くの修了者を、この10年間で国際文化研究科は送り出しました。
同窓会設立の目的は、会員相互の親睦事業や講演会やシンポジアムの開催の他に、現在在籍の198名の学生諸君と修了者の情報交換や交流が主たる目的だとお聞きし、わたしもその設立に賛同致しました。
 という訳で、去る7月14日に第1回の同窓会設立準備委員会が開催され、初代の研究科長であったということで、わたしが設立準備委員長の役をおおせつかりました。その後11月1日に第2回の設立準備委員会が開催され、今日の日を迎えました。私が準備委員長というのは名のみで、これまでの準備は、実質的には設立準備委員会を中心とした現在の国際文化研究科の教官、学生そして事務部の皆様にやっていただきました。改めて深く感謝申し上げます。
国際文化研究科は、創設から10年を経て、3専攻18講座という大きな研究科に発展致しました。しかしその下に学部をもたない独立研究科ということで、既存の学部や研究科と比べると、幅広い組織力という点でいささかハンディを負っているかも知れません。国際文化研究科創設10年を機に設立された同窓会を基盤として、今あの10年前の研究科創設時の意気と夢を新たにし、同窓会の会員どうし互いに連絡を密にして、新しい国際化の時代に立ち向かってゆきたいと思います。どうぞよろしくお願い致します。

同窓会会長
竹中興慈(国際文化研究科長)

 東北大学大学院国際文化研究科創立以来の念願でありました同窓会が、平成14年11月29日にホテル仙台プラザにおいて開催されました設立総会にて設立されました。規定に基づき会長として研究科長の私、竹中興慈があたることになりました。どうぞよろしくお願い申し上げます。会長といたしまして、研究科創立10周のこの記念すべき年に同窓会が設立されましたことを、心より喜びとするものでございます。また、当日お忙しいところおいでいただきました多数の同窓生、退官教官、現職教官の皆様、設立準備委員の皆様には心より御礼申し上げます
 自明のことではありますが、同窓会は、あくまでも同窓生の会であることを念頭に、社会でご活躍の先輩会員の交流を柱にしつつ、後輩の在学生、退職教官、現職教官の皆様との連携を深める方向をしっかり進めていきたいと存じます。
 具体的な事業につきましては、今後、理事の皆さまとご相談申し上げながら検討していきたいと存じますが、当面、(1)会報の発行、(2)修了式のあたりに総会を設定するなどの会員相互の親睦事業、(3)講演会・シンポジウムなどの学術事業、(4)様々な業界でご活躍の先輩と、研究で頑張りながら進路・就職の方向を模索する後輩の情報交換事業などを中心に、会員の皆さまのご提案を積極的に採りいれつつ、会員の皆さまにとって実のある事業を展開して参りたいと存じます。
また、このたび、事務方の皆さま、総務会をはじめとした教官の皆様、在学生の皆様の惜しみない援助を受けて、ようやく同窓会設立にこぎ着けましたが、今後、同窓会の力量を増しつつ、できるだけ早期に自立して組織運営をできるように努力を重ねていきたいと願っております。なお、事務部のご厚意により、同窓会の窓口を国際文化研究科教務掛がお引き受けいただけることになりましたことを申し添えます。
 どうか国際文化研究科同窓会の各種事業に積極的にご参加を賜り、本同窓会が活発で有意義な組織として発展していけるよう会員の皆さまの絶大なるご支援、ご協力を賜りますよう心よりお願い申し上げます。